東京工業大学に入らない方がいい4個の理由と入った方がいい4個の理由
現在、東工大は医科歯科との統合や、入試での女子枠創設など、かなり変革の時を迎えています。
そこで、東工大を卒業し、現在修士として院に在学する自分から見て、入った方がいい理由と入らない方がいい理由を書いていきたいと思います。
書きたいことをとりあえず書いたら滅茶苦茶長くなってしまったのですが、どうぞお付き合いください。
*あくまで以下の内容は個人の感想です。これも一つの考え方だと思って読んでいただければと思います。
- 個人のスペックについて
- 入らない方がいい理由その1:入試制度の改悪
- 入らない方がいい理由その2:アドミッションポリシーの改悪
- 入らない方がいい理由その3:リベラルアーツ研究教育院がゴミ
- 入らない方がいい理由その4:四大学連合が息してない
- 入った方がいい理由その1:友人がすごい
- 入った方がいい理由その2:traPがすごい
- 入った方がいい理由その3:様々なサービスが受けられる
- 入った方がいい理由その4:質の高い授業が受けられる
- 最後に
個人のスペックについて
2018年 東京工業大学 第5類 AO入学
2019年 情報理工学院情報理工学系振り分け
2022年 東京工業大学 卒業,大学院情報工学系知能情報コース入学
東工大内の成績はそこまで悪くはない程度だと思っていただければと思います。
入らない方がいい理由その1:入試制度の改悪
これは賛否両論があると思います。女子枠の創設です。
そもそも東工大には、AO受験と一般受験の2種類がありました。AOの枠は大体1割程度となっており、試験内容も単なる大学受験勉強では突破できないような試験が課されていました。(これはあくまで5類AOの時点での話です。院制度のAOの試験内容は分かりませんが、同様の難しさがあると聞いています。)
そこに、突然143人分の女性限定試験が入れ込まれました。(割合としては14%程度)
一般枠とAO枠を食い潰しての登場です。
Twitter上では既に在校生が大炎上させているので、ここでの言及は避けますが、結果だけを言うと、男性にとっては単純な難化を強いられるという悪魔の試験内容です。
逆に言えば、女性にとっては「共通一次できますか?」試験になりました。
・・・どうなんですかね?これ
1回の面接だけで素質が測れるのであれば、世の中最終面接だとか適性検査とかやる必要ないと思うんですけどね。
ただでさえ女性と留学生は授業中に固まって行動しているのに、さらに溝ができてしまいそうな気がします。
入らない方がいい理由その2:アドミッションポリシーの改悪
以下は、2015年の時のアドミッションポリシーです。
創(つく)り拓(ひら)く理系人(りけいびと)たれ
...
その本学が入学者に期待する資質は,ただの二つです。
1.「理系」であることに「自信」を持っていること。
2.「理系」であることに「誇り」を持っていること。
とてもいい言葉ですよね。
理系最高峰と呼ばれる東工大ならではと言える理系のプライドをひしひしと感じます。
一方、現在のアドミッションポリシーは以下のようになっています。
......???????????????
何ですか、これは????
お理工だけじゃダメなんだ。じゃ無いんですよ
この理系人を小馬鹿にしたような感じ、僕は嫌いです。
入らない方がいい理由その3:リベラルアーツ研究教育院がゴミ
最初に断っておきますが、自分は文系の授業を受けること自体は嫌いでは無いです。
上記でお理工(笑)の話が出ましたが、大体こいつが原因です。
東工大に†リベラルアーツ教育†が必要であると宣い、文系の授業を大量に必修に組み込むという害悪ムーブをこなしてきました。
一応、学内で開講されている文系授業が総じてレベルが低いということはありません。
他大学の教授を呼んで授業している部分もあり、少なくとも一定レベル以上の授業を受けられます。
実際、表象文化論や統計学などの授業を受けましたが、とても勉強になりましたし、受けてて面白い授業でした。
しかし、これらは強制されてやるべきことでしょうか???
4年の間に9単位もの文系授業が卒業条件として課されます。
これらの強制的に受けさせられた科目が、はたして本当に自分自身の糧として成長できたのか、甚だ疑問です。(実際、自分で受けたいと思ってない授業の内容は全て忘れました。)
さらに、人気の授業は抽選なので、落ちると本当にどうでもいい文系授業を受けさせられます。さらにやる気が下がりますね。
あ、ちなみに池上彰先生の授業はほとんど受けられない上に、単位取得も難しいらしいです。悲しいね
入らない方がいい理由その4:四大学連合が息してない
残念ながら医科歯科との統合が終わると三大学連合になってしまうんでしょうか??
よく分かりません。
そもそも四大学連合とは?
制度自体入学前から知っている人は少ないと思います。
2001年3月に東京医科歯科大学、東京外国語大学、東京工業大学、一橋大学の間で締結された「四大学連合憲章」は、「連合を構成する各大学が、それぞれ独立を保ちつつ、研究教育の内容に応じて連携を図ることで、これまでの高等教育で、達成できなかった新しい人材の育成と、学際領域、複合領域の研究教育の更なる推進を図ることを目的とする」と、連合の目的を謳っています。
要は、他の国立大学の授業を自分の大学の単位に読み替えられるよ!っていう、割と画期的なシステムです。
僕は、この制度を利用して一橋大学の授業をいくつか履修しました。(ただし、会社法の授業を落として修了条件は満たせませんでした。)
このシステムの良い点は、一橋などの文系単科大学の授業を無料で受けられるところにあると思います。
餅は餅屋、という言葉もあるように、文系の最高峰と言える一橋大学の授業を受けられるという点は、非常に価値の高い経験になったと考えています。
息してない理由その1: そもそも授業を受ける日程調整がほぼ不可能
自分が大学生時代の時に、社会を揺るがす大きな事件が起きました。そう、コロナです。
この時代は、人との接触が良くないとされ、オンライン授業がスタンダードとなっていました。
オンライン授業のメリットは、大学に通わなくても授業を受けることが可能であるという点です。
そのため、自分は某ハーマイオニーもビックリな他大学オンパレード授業日程を組むことができたのですが、残念ながら現在はどちらの大学も対面授業が主流です。
ここで、東京工業大学のある大岡山駅から、一橋大学がある国立駅までの所要時間をみてみましょう。
1限を東工大で受けた後に、一橋大学へ向かう想定の時間となっています。
ルートにもよりますが、大体1時間程度かかります。
これでは、一橋大学の2限には間に合いません。当然、一橋大学の3限以降の履修となってしまいます。
ここからまた東工大に戻って授業・・・なんて、やりたくないですよね???
このように、スケジュールに対してかなり制約が課されます。ただでさえ自分の大学の単位履修も大変なのに、無駄な移動時間を含めて他大学に行くコストは、かなり高いものだと言えます。
今から四大学連合を修了するのは、かなりの苦行と言えるでしょう。
息してない理由その2:単位もらえるけどそこまで嬉しくない
僕は一橋の授業の単位を取得しました。知的財産法Bというのですが、これはれっきとした文系授業です。意匠法や商標法などの法律について学びました。
しかし、東工大の文系必修単位としては認められません。
.......なんで????????
いやいやいや、理系の文系(笑)授業じゃなくて、しっかりとした文系大学の授業ですよ????
履修難易度も高いし、せめてそれくらい認めてくれてもいいんじゃないの??とずっと思ってます。
ここまで大変な思いをして最後に残るのは、四大学連合修了という肩書きだけです。
まあまあ嬉しいかもしれませんが、何かメリットがあったと言われると、他大学の学生証が貰えたくらいでしょうか。
何かもうちょっと制度改善してくれてもいいんですよ????(オンラインでの履修可とか単位の融通とか)
僕個人としては、制度自体は本当に画期的だと思うのでどうにかして欲しい点ですね。
さて、ここまでこの大学がいかに微妙であったかについて語ってきましたが、ここからは入ったメリットについて書いていきたいと思います。
入った方がいい理由その1:友人がすごい
これに尽きますね。
周りの友人は本当に優秀で、有名IT企業の某G社や某A社に入っていく友人もいたり、プログラミング能力が世界レベルの友人も多数います。
優秀な人と友達になれるってだけで、入る価値はあります。
頑張って自分自身もそのレベルまで高めていきましょう!(僕は無理でした)
因みに、東工大の学生は基本的にネットミームに汚染されたオタクが多いです。これもうわかんねぇな
これは人によって嬉しいかどうかは分かれそうですが、アニメや漫画などの会話のデッキが似ている人が多いのは自分的には嬉しかったです。
入った方がいい理由その2:traPがすごい
これはただの宣伝なんですが、東工大には、デジタル創作同好会「traP」があります。
デジタル創作全般を扱っており、DTM、イラスト、ゲーム、競プロなど、それぞれの分野に†ガチプロ†がいらっしゃいます。
入学生の大体1割前後の人数が入部するという、超大手サークルなので、友人関係の構築であったり、趣味の共有などにはもってこいと言えます。会費は半年2000円程度なので、とりあえず入会して合わなければそのまま抜けるという考え方も全然アリだと思います。
何か作ってみたい、けど何一つわからないという人のためにも、講習会がたくさん開かれているので、意欲のある人は是非入ってみてください。
後悔はしないと思います。
入った方がいい理由その3:様々なサービスが受けられる
東工大では、生徒に対して色々な特典がついてきます。
- 在学中はOffice365製品の使用が無料
- 学認システムを使用して、論文がほぼ読み放題
などなど、色々なサービスを受け取ることができます。(実は、他の大学でもほとんど同じサービスがあるのは内緒)(お茶大にはOffice無かったです)
あと、Adobe製品は個人では使えません。(教職員は可)
使えるようにしてくれ
入った方がいい理由その4:質の高い授業が受けられる
これは、他大学に行った情報系の友人との比較にはなりますが、やはり授業内容は質が高いと感じました。
基本から高度なものまで幅広く扱っており、大学卒業時点でも、かなり知識のあるプログラマーとして成長させてくれたと感じています。
他大学では習ってすらいないような内容も取り扱ってくれる事もあり、知識をしっかりと増やしてくれることは良い点ですね。
最後に
まあ、実際国立理系単科大学なだけあって、しっかりと最高級の授業を受けることは可能だと思います。
ここ最近はこの大学にいるくらいなら東大の方がよくね???になりつつあります。僕は正直逃げ切ったので、この大学がこれからどうなろうと勝手にしろって感じなのですが、未来ある後輩や受験生は他人事では済まないでしょうから、じっくり考えてください。
実はお茶大の情報系の授業なども覗きに行ったことがありますが、授業のレベルも学生の能力も東工大と変わらない世界がありました。女性の場合、東工大に来るよりお茶大という女性だけの空間で勉強した方が気が楽かもしれません。
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